パニック障害・・・誰にでも起こりうる

 ストレス社会の現代、100人に1人は発症するともいわれているパニック障害。

 

 多くの人が集まる場所や満員電車、エレベーターの中や広い公園などで、突然襲ってくる不安感。原因はさまざまで、脳の神経障害によるとも言われている。

 

 また、過労やストレスも脳の神経障害を引き起こす原因の一つとも考えられている。

 

 症状としては動悸、呼吸困難、顔や手に発汗、震えなどがあり、ある環境においてそれらの症状があらわれた経験をしていると、同じ状況に遭遇した時に「あの時と同じ症状が出るのではないか?」といった恐怖感や不安感が芽生えて発症することもある。すなわち、危険を予期したり察知する能力が高くなっている状態ともいえる。

 

 また、環境発作が起きる事そのものへの不安感で、閉鎖された空間や広場にいる事が不安になって、外出したくなくってしまうケースもある。

 

 パニック障害になった人が、最近10年間で10倍に増えたという調査結果もあるぐらい、特別な疾患ではなくなっている。さらに、パニック障害であることを自ら打ち明ける事が出来ない人もいるであろうことを考えると、その数はもっと多いのかもしれない。

 

 発作そのものはクスリで抑えることが出来るが、完治させる決定的な治療法は未だない。うつ病にも言えることだが、いわゆる「心の病」の多くは、そもそも完治とは何をもって判断するか不明瞭である。

 

 「クスリはやめた方がいい」などと言う人もいるが、担当医師の指示をしっかり守ることが大事。もしも薬が合わないと感じたら、勝手にやめるのではなくて医師に相談をすることが重要。特に日常生活に影響をおよぼすような副作用が強くあらわれるようでは、状況によっては事故などの別の危険性につながる恐れがあるので、なおさら医師に相談すべきである。

 

 「心の病」に、はり治療・きゅう治療の効果に期待できることは意外に知られていない。とかく「肩こり、腰痛」などの運動器系ばかりと思われがちだが、心理社会的要因などの環境やストレスが原因になっている不定愁訴も得意としているのである。

 

 特にクスリが苦手な人などにも、副作用がほとんど無い、はり・きゅうの治療は向いている。

 

 「考え込まない」「おおらかな気持ち」「ストレス解消法を見つける」などのアドバイスがあるが、持って生まれた性格などもあって、なかなかうまくはいかないもの。

 

 自分一人で悩んだり考えたりするのではなく、はり師やきゅう師による治療を受けてみるのもおすすめである。

 

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