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頭皮鍼・・・「不調」の諸症状に

 頭皮鍼または頭鍼とは、文字通り頭部に鍼をする治療法である。

 

 ツボに興味がある人ならば、百会(ひゃくえ)は知っているかもしれないが、頭部にはその他にも沢山のツボがある。

 

 一方で、古来から伝わる頭部のツボとは一線を画す考えと理論のもとで、頭部に刺鍼する治療法がある。それが「頭皮鍼」「頭鍼」などと呼ばれるものである。

 

 特に知られているのは「焦氏頭鍼区」「朱氏頭皮針」「頭鍼兪穴の国際基準」「山元式新頭鍼療法(YNSA)」などがある。各々の詳細は省略するが、刺鍼部はツボのように点でとらえたり、ある範囲(線上)でとらえるなどで違いがある。

 

 また、効能や刺鍼部位の考え方、さらには技法にも違いはあるが、解剖学的には頭部の帽状腱膜に刺鍼するという点では大きな違いはない。

 

 また、どの理論が優れているかなどの優劣を比較は出来ないが、刺鍼部位の選び方は「具体的な疾患名」「症状」「疾患部位」などに大別できる。また、「全体調整」を目的とした刺鍼部位を分ける理論などもある。

 

 頭皮鍼の有益性はいくつかあるが、ここでは2つに絞る。ひとつは、頭皮鍼だけの治療を考えれば、患者着に着替えたり、ベッドに横になる必要がない。だから、来院時の装いのまま座ったままの状態で気軽に治療を受ける事ができる。

 

 ふたつめは、治療効果が比較的すみやかに顕著にあらわれやすい場合があること。もちろん全ての症候や疾患とはいかないし個人差があるが、特に運動器系や関節可動域にかかわる愁訴では、治療を受けている目の前で改善の効果を確認できることもある。また、頭痛やめまいや倦怠感などでも比較的すぐに効果があらわれやすい印象がある。

 

 頭部には精神疾患、抹消・中枢神経疾患、脳神経疾患、脳血管障害の後遺症、痴ほう症、アルツハイマーなどに効果的とされているツボが存在するが、運動器系の疾患にも効果的であることは意外に知られていない。

 

 当院でリクライニングソファも導入している理由のひとつに頭皮鍼がある。ソファに座って頭皮鍼をしながらテレビを観たり雑誌を読むなど、リラックスして施術を受けてもらうことも可能だ。

 

 疾患によっては、何度も通って時間をかけることで徐々に改善の兆しを見せる症状もある。たとえば、脳疾患の後遺症による手や足の障害などもその一つとされている。

 

 「頭に鍼をする」と聞くと、一瞬ドキッとするかもしれないが、刺した瞬間だけ「チクッ」とするのは何処の部位も同じ。しかし、施術後の嫌な残痛感は、個人差はあるものの比較的少ないという人が多く、むしろ患者さんへの負担は少ないと考えている。

 

 経験したことが無い患者さんには、一度試してみることをおススメする。

 

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