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ツボの紹介・・・美容鍼で!

 最近3〜4年ぐらいの間に、美容鍼を施術メニューに加える治療院がいっきに増えました。

 

 1年半ほど前、筆者が加入する鍼灸団体の学会で美容鍼をテーマにした研修会が開催された際、老若男女を問わない、数百におよぶ参加人数に主催者が「こんなに多い研修会はかつてない」と驚くほどでした。

 

 それだけ、ここ数年で施術者も増えたともいえるのではないでしょうか。

 

 施術者によってさまざまな理論や技法のもとで施術されますが、どれが「正しい」「正しくない」はありません。

 

 また、効果の現れ方が患者さんの体質や体調といった、個人差があると筆者は考えています。

 

 そのため、「どこの治療院(または鍼師)が良くか悪いか」ではなく、自分にあう治療院や施術者(術式を含む)とめぐり会えるのが理想ではないでしょうか。

 

 東洋医学的観点で施術をする術式では、美容鍼に用いられる”お決まり”ともいえるツボ(経穴)がいくつかあります。

 

 下関(げかん)、迎香(げいこう)、巨髎(こりょう)、顴髎(けんりょう)、地倉(ちそう)、攅竹(さんちく)、頬車(きょうしゃ)などもそのひとつです。

 

 鍼治療で内出血は完全には避けられい副作用のひとつです。特に顔は出血させたくい部位ですが、患者さんの体質や体調、さらには服用している薬などの影響もありうるため「100%回避」の確約はできないものです。

 

 ただ、内出血による青あざは、必ず無くなるので心配は無用です。完全に消えるまで、個人差がありますが概ね10日前後ぐらいの方が多いです。

 

 内出血しやすい部位がいくつかあります。また、わずかな内出血でも特に目立ってしまう部分もあります。

 

 それは目の周囲です。ツボでいうと承泣(しょうきゅう)、四白(しはく)、睛明(せいめい)、攅竹(さんちく)、瞳子髎(どうしりょう)、太陽(たいよう)などがあげられます。

  

 美容鍼では、頭部(髪際)にも鍼をする場合があります、髪で隠れる部分ならば少々出血しても目立たないので、あまり内出血のリスクはあまり心配ありません。

 

 ツボでいうと、神庭(しんてい)、眉衝(びしょう)、曲差(きょくさ)、頭臨泣(あたまりんきゅう)、本神(ほんじん)、頭維(ずい)、頷厭(がんえん)、懸顱(けんろ)、懸釐(けんり)などがあります

 

 これら頭部の鍼施術は頭痛やストレス解消などにも効果があり、筆者は頭皮鍼治療でも用いています。

 

 ほうれい線では迎香(げいこう)や上迎香(じょうげいこう)があります。いずれも鼻づまりなどの鼻の諸症状で治療対象にするツボとして知られています。

 

 ただ、ほうれい線を対象にする施術では、解剖学的に考えて「口輪筋」「大頬骨筋」など筋あるいは支持靭帯を意識したアプローチの方が効果的という考え方を唱える施術者もいます。

  

 目的を問わず、鍼治療に共通していることは、定期的に複数回受けることで徐々に効果が現れるものです。

 

 美容鍼の受ける間隔についてですが、始めてから最初の1ヶ月は1週間に1回ぐらいのペース。その後、すこしづつ感覚を空けて、最終的には年齢によって異なると考えられている皮膚のターンオーバー(皮膚の入れ替わり周期)にあわせて、その前後が良いのではないかと筆者はお伝えしています。

  

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*リライト:2020年1月24日