ウイルス感染と疲労感・倦怠感

 疲労感や倦怠感とは、身体の恒常性を保つ働きの不調がもたらす症状と考えられています。

 

 研究によって発生メカニズムが解明されていることもあれば、いくつかの要因が複雑に絡み合って生じるケースが推察されることもあり、未だに明らかにされていないことが多いもと言われています。

 

 新型コロナウイルスに感染した際の特徴的な症状のひとつに「疲労感・倦怠感」が報告されています。それは、感染中だけでなく後遺症の疑いもあるとして伝えられています。

 

 ウイルス感染と疲労感・倦怠感のかかわりについては、今般のコロナ禍以前からいくつもの研究報告が存在します。

 

 おおまかには免疫、内分泌、代謝とのかかわりについての報告が多く、疲労やストレスなどの免疫低下が考えらえるタイミングで、再び活性化している可能性が示唆される、体内に潜伏(人間を宿主に)するウイルスの存在なんかもその一例として知られています。

 

 あるいはウイルス感染や再活性化をきっかけに、免疫系の働きによるサイトカインの異常がもたらしている可能性も推察されるといった報告もあります。

 

 人体には血液循環や体温調整といった、生命を保つのに必要な恒常性を調整する機能が備わっていて、これをホメオスタシスといいます。神経系と免疫系と内分泌系が複雑かつ巧妙に連携し合っています。

 

 恒常性を乱す要因が生じた時に、血流を促進すべきであれば心臓の活動を活発にしたり、消化器系の働きを抑制するなど意思とは関係ない作用がはたらくものです。

 

 カゼだけでなくストレスも万病の元。自分流のメンテナンス法でかまわないから、心身の疲労をリリースする術も大切ではないでしょうか。