鍼・マッサージの「ローラー施術」

 鍼やマッサージの施術で用いられる器具のひとつに「ローラー」があります。自宅でできるセルフケアグッズとしても、目的に応じた様々な種類のものが販売されています。

 

 主に鍼灸師が治療目的で使用するものに「ローラー鍼」というものがあります。鍼は鍼でも皮膚に刺すわけではなく、皮膚の上を転がして刺激を与えるもので、専門的には「摩擦鍼(まさつはり)」と呼ばれるものの一種に分類されます。

 

 マッサージ師やトレーナーが使用するローラーとしては、主にリラクゼーションや筋膜リリースを目的としたものがあります。インターネット通販でもいろいろな種類の商品が販売されています。

 

 当院でも鍼やマッサージの施術でローラーを使用することがあります。特に、幼児やはじめて鍼治療をする患者さんで、特に筋緊張が強い場合は、鍼を刺す前にほぐす目的で用いたりもします。

 

 また、美容鍼においては術前と術後に、2種類のローラーを使い分けています。施術前は筋緊張を和らげる目的で、施術後は頭・顔面部の血行が促進し、熱感をおびてほてったりすることがあるので、クールダウンを目的に翡翠(ヒスイ)のローラーを使います。

 

 皮膚はデリケートの臓器です。ですから、オイルなどの滑剤を塗らずに直接機械的な刺激を加えるのは、特に美容の観点で好ましくありません。ですから、当院では薄い手ぬぐいの上からコロコロとやさしく転がします。

 

 ローラー施術は、血行促進や美容目的で自宅でも簡単にできるセルフケアになるのでおすすめです。

 

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ローラー鍼の種類もさまざま
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