日本の某大手化粧品メーカーの研究部が、10代~60代の女性1,500人を対象に行った「肌の老化現象で実感していること」について調査を行ったところ、40代後半以降で顕著な傾向がみられたそうです。
それは、「しわ」「たるみ」の悩みだったそうです。(注:「2大肌老化」は筆者が独自に名付けたもので、調査発表内容とは関係ありません。また、学術的な用語でもありません)
皮膚の老化原因を大別すると内因性と外因性があると考えられています。内因性とは「AGEs」「代謝」「ホルモンバランス」など、全てのヒトにおいて加齢とともに変化するものです。
外因性とは「化学物質」「日光」など、環境から受けるダメージによって進行するものなどです。生活をするうえで、いずれも完全にシャットアウトすることは不可能ですが、ある程度ならば進行を遅らせることが可能です。
美容鍼の効果について、評価法やエビデンスの共通認識が未だに乏しい一方で、科学的な研究を行った結果、一部で数値的にも効果がみられたとする報告や論文が存在するのも事実です。
国内の某大学が行った研究によると、「しわ」「たるみ」とかかわりがあると考えられる皮膚の状態変化を評価するうえで、皮膚の水分量、皮膚の保湿機能、色調変化に着目して、各々を特定部位で美容鍼の施術前後を比較したところ、概ね水分量と保湿機能の上昇を確認できたという報告があります。
すなわち、「しわ」や「たるみ」の天敵ともいえる「皮膚の乾燥」に関して、美容鍼が有効であると推察できる結果が得られたというのです。
美容鍼を一時のブームで終わらせないためにも、こういった学術的な裏付けが貴重なものであることは申し上げるまでもありません。
また、美容鍼という表現はあえてしませんが、顔面部への鍼が精神安定、神経伝達物質やホルモンの分泌賦活、顔面以外の部位における疼痛の鎮静効果が期待できるとも考えられています。これらについては、あらためてご紹介します。
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