ED(勃起不全)の理解

 高血圧や糖尿病が国民病とするならば「ED(勃起不全)も含まれて不思議ではないほど、多くの人が存在すると推察される」とは、筆者が不妊治療について学んでいた時に知ったことです。

 

 性にかかわる問題は、当事者にとってデリケートで他人に触れられたくないなど、積極的に医療施設で受診する患者が少ないであろうことから、高血圧や糖尿病などのように実態を把握することが難しいとも考えられています。

 

 一言でEDの症状と言っても「勃起そのものができない」「維持できない」「十分な硬さが得られない」などさまざまです。

 

 原因は機能性、器質性、混合性などに大別され、いわゆるケガや病気が起因するものが器質性、ストレスや精神的な問題、性欲減退などが原因と考えられる機能性、そして器質性と機能性が絡み合う混合性などがあると考えられているということは、以前にもブログに書きました。

 

 鍼灸やマッサージによって効果が期待できるのは機能性になります。特にストレスなどの心因性が推測される場合、勃起のメカニズムを考えると脳(特に大脳皮質)、自律神経、内分泌(ホルモン)の働きに影響を及ぼすことで、理想的な作用を妨げているのではないかと考えられています。

 

 人間は生きているかぎり、常に何かしらのストレスを受け続けるもので、完全に回避することはできません。ただ、人体にはストレスに抵抗しながらも一定に保とうと調整する最低限の機能は備わっています。また、ストレスを過剰に受け止めない意識の持ち方や、開放の方法があったりします。具体的には楽しいことをイメージしたり、音楽を聴いたり、運動をしたり、お風呂に入るなどもその一つです。

 

 一人で考え込んだり、書籍やインターネットで調べたりするのは、筆者としてはあまりおすすめできません。かといった、いきなりお医者さんのところへ行くのも気が引けると言う人も少なくないでしょう(ちなみにお医者さんであれば、泌尿器科あるいは「メンズクリニック」などと称する医院です)。

 

 そういった方は、まずは筆者ら鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師へ相談してみるのもいいでしょう。東洋医学においてもED(勃起不全)は古くから治療対象の症状として存在し「陽萎(ようい)」と呼ばれており、多くの鍼灸師やマッサージ師が現代医療の観点も含めて学んでいるものです。

 

 特に当院のようなプライベートが確保された治療院ならば、待合室で他人と会うことなく、隣り合うベッドにいる他の患者さんや施術者の存在を気にすることなく、気軽に相談することもできます。

 

 冒頭に記述した通り、まずは多くの人が同じ悩みを抱えていて、誰にでも生じうるものだということを理解しておくことをおすすめします。

 

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