タレントの志村けんさんが新型コロナウイルス感染による肺炎のためお亡くなりになりました。日本の国民的なコメディアンがまた一人いなくなってしまいました。
テレビの報道では、あたかも回復に向かっているかのように伝えられていただけに、筆者もより大きなショックを受けました。
ただ、「”人工心肺装置”を付けている」ということだったので、「回復に向かっている」という言葉に疑念も抱いていました。
昨今のテレビ報道に対しては疑問を抱くことばかりで、憤りをおぼえることすらあります。
テレビ報道は影響力が大きいだけに、むやみに不安を仰ぐのは良くありませんが、だからと言って実情とは違う事を伝えるのはいかがなものでしょうか。
「ネットで話題になっている」などと言ってテレビで取り上げ、ネットとは無縁の人を巻き込んだりもしています。また、「物資の買い占めに走る市民の様子」などといって、空になった商品棚や行列の様子を何度も流すことで、視聴者に不安感を抱かせ、買い占め行為に拍車をかけていることを分かっているのでしょうか。
メディアの原則は、情報源から得た内容を忠実に伝えることです。だから「報道する側には責任が無い」といった、ある種の開き直り的な考えが制作・編集側にあるとすれば、それに対して疑問を投げかけたり、客観的な意見を述べるのがコメンテーターの役割りのはずにもかかわらず、そんなコメンテーターまでもがあたかもタレント化していて、自分の発言に対するネットの声を気にする人すら出始めています。
新型コロナウイルスに関する報道が、現在の(視聴者目線の)テレビ報道の”悪しき実情”ともいうべき姿を顕在化させたような気がしてなりません。
こんな時だからこそ、あえて前向きな捉え方をするとすれば、テレビの報道を鵜呑みにせず、自分の感性や想像力を働かせたり、テレビ以外からの情報収集力を高める機会になればといったところではないかと筆者は考えています。
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