顎関節の不調に鍼治療は?

 口の開閉時に異音がしたり、口が開けづらかったりしたら、もしかしたら顎の関節部に問題が生じているかもしれないので、まずは歯科医に相談することをおすすめします。

 

 そして、鍼治療も効果が期待できる治療法ということも知っていただきたいです。

 

 いわゆる顎関節症と呼ばれる症状では、徐々に悪化するケースもあるといわれています。

 

 顎関節を構成する筋肉(側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋、咬筋など)、靭帯、関節円板などの原因箇所によって症状の現れ方が異なりますが、筋肉の原因から進行するケースもあると考えられています。

 

 すなわち、当初はこめかみ部などの筋肉に痛みが生じるものが、開口時に関節部が痛むようになったり、異音が生じるようになるといったものです。

 

 噛み締め癖など自覚しているものであればまだしも、寝ている間の噛み締めや歯ぎしりは自分で気がつかないこともあります。

 

 こめかみ部の痛みならば、マッサージをするなどしてある程度のセルフケアが可能ですが、靭帯や関節円板が原因になると、それなりに時間をかけての治療になることもありえます。

 

 正常な開口の目安は、示指・中指・薬指の三指を閉じて並べ、口を大きく開いた時に縦に入るぐらいが目安などと言われています。文章にするとわかりづらいので、ネットで検索すると図解を見つけられるでしょう。

 

 ただ、自分で試す際、無理は禁物です! 大きく口を開けたがために、顎関節を痛めてしまうことがあるからです。筆者もはじめてやった時に、痛い思いをしました。

 

 マウスピースを作って顎関節への負担を軽減するなどの治療方法がありますが、鍼灸治療も顎関節の治療に向いていると言われています。

 

 鍼治療での一般的な治療法では、顎関節を構成する筋肉やツボへの刺鍼により血行促進や筋緊張緩和を目的にします。また、低周波通電を行ったり、運動法を加えることもあります。

 

 症状によって安静にすべきか運動を促すかを判断し、治療方針を立てるのが一般的です。筋肉が原因と考えられる状態であれば、1回の治療でもそれなりの効果を実感してもらえますが、それだけで改善されるわけではありません。

 

 あくまでも痛みをおさえ、それを機に適度な運動をするのです。リハビリというと分かりやすいかもしれません。

 

 顎に限らず関節部に生じる違和感は、使い過ぎと使わなすぎのいずれでも生じる可能性があります。いずれの治療にしても、時間を要することに違いはありません。

 

 「効果が実感出来ない」といって、治療やセルフケアをおこたると、不快感が再発する可能性が高まってしまうものです。そして、早期に気づいて始めれば、そのぶん治療に時間を要さない期待が持てるものです。

 

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