薬の多用は誰のせい?

 今朝、Yahoo!ニュースのトピックスに高齢者にリスク高い薬、80代処方ピーク 睡眠・抗不安」(提供元:朝日新聞デジタル)という見出しの記事が掲載されていました。

 

 つい最近、筆者と83歳になる筆者の母で議論し合った、個人的には旬な話題でした。

 

 年齢を重ねると、あちこちに不具合が生じるものです。症状と薬の効用には一時的に服用すればいいもの、継続して飲み続ける必要性が高いもの、一時的でよかったはずが頼る(依存)ようになってしまうなどに分けられるのではないかと考えます。

 

 当該記事では、睡眠と抗不安に処方される一部の薬に関する調査報告などを紹介しています。ちなみに、こういった種類の薬が処方されるケースが見られるものには自律神経の失調、気分障害、うつ症状などがあります。

 

 若い人ならば体力・精神的にも、自分でできる対処法を見つける事ができるかもしれませんが、年齢を重ねるとなかなかそうはいかないものです。

 

 薬に頼るのは良くないと分かっていても、辛い症状が少しでも和らぐのならばと考えるのは自然です。

 

 では、医師はあえて強い薬を処方しているかといえば、そうではないでしょう。

 

 薬に頼ることが良くない事を理解しているのは医療関係従事者です。ただ、患者さんの訴えに適う薬は何かとなった時に、たまたま当該記事で紹介されている「強い薬」になったのではないかと推察します(そう願っています)。

 

 高齢者には高齢になってからしか分からない、心身の不調があるといいます。肩こり、関節痛、膝や腰が痛いなんていうのは、症状を訴ない人がいないと考えた方が間違いないでしょう。

 

 当院を訪れる、検査では分からない高齢者の訴えには「めまい」「ふらつき」「だるさ・倦怠感」「しびれ」「運動開始時痛」などをよく耳にします。

 

 筆者の母も「めまい、ふらつき」の症状により、大学病院のあらゆる科(循環器内科、内分泌科、脳神経、脳外科、耳鼻科、心療内科、漢方科)で検査を受けましたが、幸いすべてにおいて異常が見つかりませんでした。

 

 筆者も文献を調べたり、「これで〇〇が改善!」なんていうタイトルの本も読み漁りましたが、残念ながら決定的な医療機関を見出すことはできませんでした。

 

 服用している薬の種類と量の調整に加え、筆者が定期的に施術するようになってから、完全とまではいきませんが少しづつ改善されてきて、睡眠薬の常用もなくなりました。

 

 それでも、本人が改善を実感できるようになるまでにいろいろな施術を試し、週に1~2回のペースで数カ月を要したものです。

 

 自分の母親にほどこした治療方法が万人に合うとは考えません。

 

 ただ、真摯に向き合い、お互いが根気強く諦めずに施術を継続することで、原因不明の症状ですら良い方向に進むことがあるということを身をもって体験させてもらったものです。

 

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