内分泌疾患・・・クッシング症候群

 クッシング症候群は、脳から分泌されて副腎皮質にはたらくホルモンの過剰分泌が招く症状で、結果的に副腎皮質から分泌されるコルチゾールというホルモンの量が過剰になります。なお、副腎そのものが原因によるものは別の症候名が付けられます。

 

 ホルモンは生体に不可欠なものですが、多すぎても少なすぎてもよくありません。 

 

 分泌量が増えすぎると、原因が特定できない場合は浮腫、肥満、骨粗鬆症、多毛、高血圧、耐糖能異常、月経異常、にきび、色素沈着、うつなどがみられます。

 

 特異的症候としては、皮下出血傾向、皮膚のひ薄化、近位筋萎縮による筋力低下、中心性肥満、水牛様脂肪沈着、満月様顔貌、伸展性赤色皮膚線条、小児の成長遅延などがみられます。脳から分泌される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が増えると、皮膚の摩擦部分や関節部が黒っぽくなる場合もあります。

 

 また糖尿病、高血圧症、脂質異常症、骨粗しょう症といった合併症を発症することがあるともいわれています。

 

 とかく内分泌疾患は、初期は自分自身でも気づきにくいものです。とくに年齢を重ねるほど異変を感じたら医療機関へ相談することをおすすめします。

 

 なお、医療機関を訪れる際のポイントは、どのような症状が現れているかを具体的にメモをしておくことです。

 

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