あん摩・指圧・マッサージの違いを尋ねられることがあります。ここでは技術的なことや理論については省略し、誰でも違いが分かることだけについて簡単に紹介します。
あん摩は衣服や手ぬぐいなどを施術部位にかけるので、直接肌に触れることはありません。遠心性といって心臓から離れる方向にむかって施術をします。「さする」「揉む」が主な手技になります。
マッサージは素肌に直接触れて施術をします。滑りやすくするためにオイルやパウダーをつけることもあり、外国人の中には「マッサージ＝オイルマッサージ」と捉えている人もいますし、着替えをせずに裸の状態になる人もいると聞いたことがあります。求心性といって、心臓の方向に向かって施術をします。痛みを感じさせない技法です。
指圧もあん摩と同じく、肌に直接触れずに施術をします。あん摩やマッサージと決定的に違うのは、基本的に揺らしたり、揉んだりすることはありません。文字通り、指を使って圧をかけるのが原則になります。
街中でよくみかける「もみほぐし」「リラクゼーション」の多くは、これらの「混合型」と呼べるのではないかと筆者は考えます。
治療院においても、部位や症状によって手技を使い分けるのはよくある事ですが、しいて言えば「本来のマッサージ」の定義に則るとすれば、肌にオイルを塗るなどするので、それなりの什器備品や環境が整っていないと難しいです。
「ゴリゴリ」強刺激が希望ならば、あん摩を得意とする施術者が上手です。ツボや解剖学などの医学的観点から施術部位をピンポイントでとらえることに長けている施術者ならば、指圧はおすすめです。無駄な動きがなく、いわゆる「キクーッ！」の感覚を得られます。
自律神経の乱れやストレス解消にはマッサージがおすすめです。寝てしまうほどの心地よい施術を受けるといいでしょう。
【関連リンク】
・頭皮鍼