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その腰痛、どこが原因?

 腰痛と言っても、患者さんが示す部位は人それぞれだったりします。鍼灸師やマッサージ師はレントゲンなどの画像検査ができないので、治療方針を立てるうえで問診や触診や徒手検査がなおさら大切になります。

 

 腰痛を訴える患者さんに、最初に確認するのは臀部や下肢のシビレや痛みの有無です。目的は神経が障害されているか否かを推察するためです。

 

 臀部や下肢にシビレや痛みがなければ、原因が筋肉、筋膜、靭帯、関節のいずれかにあるのではないかと考えます。次に、痛む時間帯や動作、姿勢を確認します。その中でも特に「寝起き」「寝起きの洗顔時」「靴下の脱ぎはぎ動作」の確認を筆者は参考にしています。

 

 「寝起き」の場合には椎間板や脊椎の動きに作用する筋肉や靭帯、「寝起きの洗顔時」は腹筋と背筋のバランスや筋膜、「靴下の脱ぎはぎ動作」では仙腸関節や股関節に原因を疑います。

 

 問診をある程度終えたら徒手検査と触診です。

  

 触診と徒手検査は、問診で得られた情報をもとにして痛みの再現性が主目的になります。

 

 触診では痛む場所が「腸骨陵の上下」「腰椎まわり」「臀部の脊椎側か外側か」など、およそ5~6か所を確認します。

 

 ここまでの過程ででおよその見当が立ちます。

 

 ただ、気をつけなくてはいけない痛み方もあります。

 

 それは、内臓に原因を疑う症状です。目安になる部位や触診方法があります。また、痛むタイミング(特に食後など)も大切な情報になります。

 

 徒手検査をしても触診をしても痛みを訴えない患者さんもいます。「腰痛」を訴えて来院しているのですが、問診や触診をしていくうちに「痛むというよりも、重だるい」などの表現に変わる事もあります。

 

 こういった場合には、ストレスなども原因のひとつと考えられる「非特異的腰痛」の可能性も疑います。こういった場合には、東洋医学的な観点で「全身バランス」に主眼に置いた治療の方が効果を期待できる場合があります。

 

 治療院によって治療方針の立て方、施術対象部位、術式や医療機器は異なるものです。また、患者さんによっても治療方法の向き不向きがあるものです。

 

 余談ですが、同じ症状での治療ならば、同じ医師あるいは鍼灸治療院のもとで3回は治療を受けることをおすすめします。そして、治療効果などを報告して相談するのが望ましいです。

 

 1回の治療で病院や治療院を変える(見切りをつける)患者さんが少なくありませんが、特別な理由がなければ「ドクターショッピング(同じ症状の治療で、病院や治療院を渡り歩くこと)」とはいえません。

 

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*リライト:2020年3月11日