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ネット情報、鵜呑みで大丈夫?

 「あおり運転と暴行」の疑いで逮捕された男性と一緒にいた女性とは無関係の人が、あたかも本人であるかのような「デマ情報」がネットで広められことで多大な被害を受けたとして、書き込みをした人や拡散した人を相手に訴えを起こそうとしていると、複数のメディアが報じました。

 

 被害者の女性は弁護士を立てて、しかるべき手続きを踏んだうえでプロバイダーへ書き込みをした人の開示を要請しているとのことなので、それらの人々が特定されるのも時間の問題でしょう。

 

 インターネットに限らず、テレビや新聞も含めて情報というのはこわいものです。ワイドショーのコメンテーターには「ネットやSNSの情報に振り回されないように」と言う人もいますが、テレビの情報だって完ぺきではありません。

 

 ただ、ネットやSNSによって拡散される情報には、責任の所在が特定しにくい人物やメディア社が発信源になっていることも少なくなく、情報源そのものが不明瞭な場合もあります。

 

 ネットリテラシーどころか情報リテラシーやネットマナーなどをわきまえていない人が存在するのも実情であることを今般の問題が浮き彫りにしたと言えます。

 

 ”自称フリーライター”には、過去に海外で起きたニュースを最近の出来事かのようにリライト(書き直しなどの意)する人もいました。

 

 今般の訴えでは、リツートや”いいね”をした人も連帯責任として責任追及される可能性があるそうです。

 

 結論から言うと、ネット上の書き込みやリツートの全てはプライバシーが確保されていないということを認識しなくてはなりません。

 

 もちろん、ライターだけの問題ではなく、ライターと契約する発信元に問題があるケースもあります。

 

 特にネットメディアのライターはフリーランスが多いため、発信元にしっかりした編集・校正の体制が出来ていないと、ライターは書きたい放題になってしまうのです。

 

 テレビの情報だってあてにならない事があります。スポンサーの存在が影響しているのでしょうか? 

 

 その観点ではむしろ、専門性が高いネットメディア社や情報内容に直接携わる事業者の方が、情報の取り扱いが慎重かもしれません。情報を業にするか否かの違いがあり、メディアは速報性や独自性が求められるため一概に比較してはいけませんが・・・。

 

 筆者の場合の専門は鍼灸治療、あん摩マッサージ指圧治療、東洋医学になります。「ツボ」をテーマにしたテレビのワイドショーのコーナーなどを見て、浅い内容であるばかりか「それを根拠にされた医学書を教えて!」と思う事があります。

 

 その反面「この程度の説明でも視聴者や番組制作側が納得すればいいんだよなあ・・・」と参考にさせてもらうことも多々あります。

 

 実はネットやSNSに書かれた情報の危うさとは、まさに「この程度なら」「読む人が楽しめさえすれば」「自分のフォロワーが増えたり、PV(閲覧数)が増えさえすればいいという軽い気持ちが大本になっているのかもしれません。

 

 結局のところ、情報をキャッチする側のモラルやネットリテラシーと、拡散する責任感にも問題があるのではないかと思います。

 

 緊急時の情報など、バイアスがかからない実情を伝える手段としての情報拡散は貴重なものですが、使い方次第では一人の人間の人生を変えてしまいかねない危険な道具であることも否めません。

 

 情報は疑って読まないといけないとは昔から言われていますが、ネット社会の現代は選択がより難しくなっている気がします。

 

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