立ち姿、どこ見てチェック?

 姿勢の歪みの原因がどこにあるか?  画像検査でも分からないことはよくあります。

 

 ある部位に歪みなどが生じれば、別の正常な部位が補うように作用します。すると、正常だった部位に歪みが生じるため、さらに他の部位が補います。いわゆる負のスパイラルです。

 

 姿勢の歪みを外見で確認するには前後左右から確認します。臨床上、現実的には後方と左右のいずれか一方から見るのが一般的ではないでしょうか。

 

 横から見る場合、まずは耳・首と肩の境界(頸椎7番あたり)、肩峰、腸骨稜の中点、大転子、大腿骨の外側上顆、脛骨が一直線上にあるか確認します。さらに、鼻下と耳朶を結んだ線が、胸骨柄上縁と上腕骨頭大結節あたりを結んだ線、腸骨稜中央上縁を通る水平線の各々が並行になっているかチェックします。

 

 後ろから見る場合、肩(首から肩峰の稜線のライン)から上腕にかけてのラインを見ると同時に左右差を確認します。

 

 ただ留意しないといけないのは、利き手側の肩が下がり気味になり、臀部が高く上がるのはある程度は正常の範囲ともいわれています。

 

 下肢の注目点は膝窩です。同じ高さになるのが正常といわれる判断材料です。後面からのチェックポイントは、左右の同部位を結んだ線が水平線と並行になっているか。すなわち、同じ高さにあるかを確認します。

 

 骨格や筋肉の発達度合いは個人差が大きいため一概に何をもって正常とするか難しいところではありますが、おおよそ左右は均等であることを念頭にいれたうえで、利き手や職種、過去の既往歴やスポーツ経験などの問診が大切になってきます。

 

 特に画像検査が行えない鍼灸師やマッサージ師の場合には、詳細な問診が治療方針にも大きくかかわってきます。

 

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