天気の影響を受けやすい疼痛

 肌寒くて日照時間が短い、すっきりしない梅雨が間もなく明けようとしています。

 

 梅雨は慢性的な痛みや”古傷(ふるきず)”を訴える人が増える季節でもあります。

 

 天気の影響を受けやすいといわれている痛みには偏頭痛、頸椎症、肩こり、腰痛、関節痛、リウマチなどがあると言われています。筆者としては、まさに鍼灸治療の真骨頂ではないかと、独自に解釈しています。

 

 天気の変化の中でも特に気圧の変化が生体に及ぼす影響が大きいという研究報告もあります。長年にわたり天気と痛みをテーマに研究をし、「天気痛」を唱える愛知医科大学の医師・医学博士の佐藤純先生の著書によると、天気の変化が慢性痛を悪化させるメカニズムは、大雑把にいうと交感神経の作用による影響が大きいとのことだ。

 

 交感神経は血管、内蔵、分泌腺などを司り、活動状況や環境にあわせて身体のバランスを保つように働いている。厳密にいうと副交感神経も含めた自律神経の働きであろうが、交感神経だけによる器官や組織も存在するため、佐藤純先生も著書で唱えられている「交感神経による影響」として間違いないだろう。

 

 血流は多すぎても少なすぎても痛みを招くメカニズムに関与します。例えば偏頭痛ですが、原因が解明されていない部分があるものの、血管が拡張されている状態にあると考えられ、緊張型頭痛の場合には血管が収縮する状態にあると考えられています。

 

 全身を流れる血流量は、概ね一定に保たれています。ただ、状況によって血管の太さをコントロールし、部分的に増やしたり減らしたりすることで調整されています。その調整がうまくできないと、過剰になったり不足する部位で違和感が生じるものと考えられています。

 

 鍼灸治療は自律神経の調整に効果が期待出来るものです。そもそも「気血津液」の概念は、現代的にとらえるとまさに自律神経と密接に関わるものと筆者は考えています。これを”スピリチュアル”ととらえる人もいますが、現代医療ですら、何もかもが完全に解明されているとは限らないものです。

 

 ヒトの体はそれほど複雑で精密でデリケートなものといえます。わずかな環境変化や生体への刺激が、何かしらの”化学反応”を起こしても不思議ではありません。そういった観点で、筆者は鍼治療を天気痛にも効果が期待出来るものと信じています。

 

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