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腰痛の原因に姿勢の”良し悪し”

 慢性的な腰痛の原因には姿勢もあります。脊椎は部分ごとに頸椎、胸椎、腰椎、仙椎に分類され、頸椎は前弯、胸椎は後弯、腰椎は前弯しているものです。

 

 一般的に姿勢が悪いといわれる人の多くは、背中が丸まった”猫背”の状態で腰椎の前弯が弱いか後弯している状態が見られます。

 

 逆に姿勢が良いといわれる人には、背筋が伸びたやや”反り腰”の状態の人で腰椎の前弯が強い状態が見られます。

 

 いずれの姿勢でも腰痛を自覚する人がいるということは、とらえ方によっては関連性が無いのではないかと、個人的には思ってしまうことがあります。

 

 脊椎の傍には人間が直立姿勢を保つために不可欠な脊柱起立筋という筋肉があります。脊柱起立筋とは腸肋筋、最長筋、棘筋をさします。脊柱起立筋は片側だけが緊張すると体を傾け、両側が同時に緊張すると脊柱を反らせる作用があります。最長筋だけの働きは後屈に作用します。

 

 背中を丸めるような姿勢による腰痛の原因として推察できるのは靭帯、椎間板、椎間関節、関節包があります。症状の一例には椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、スプラングバック、筋筋膜性腰痛などです。脊柱起立筋の筋緊張が強くない状態では、神経や靭帯が伸ばされた状態にあります。

 

 背中を反らすような姿勢による腰痛の原因では筋肉が原因ではないかと推察されます。直立姿勢を保つということは脊柱起立筋が縮んでいる状態のことです。そのため、筋肉の血流が低下するものと考えられています。

 

 腰痛予防のひとつは、脊椎を動かしてあげることです。良い姿勢であろうと悪い姿勢であろうと、もっとも良くないのは長時間同じ姿勢をとることと言われています。

 

 椎間板には水分が含まれていて、夜間就寝時には水分が吸収され運動すると放出されるといった循環をしています。すなわち、「寝起きはむくんでいる状態」と表現する先生もいらっしゃいました。

 

 忙しい日々を送る中、特別な運動をせずとも、せめて適度に姿勢を変えるなどの意識と工夫は腰痛予防に役立ちます。

 

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