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坐骨神経痛、症状でわかる事!

 坐骨神経痛とは疾患名ではなく症状のことをいいます。

 

 坐骨神経は人体で最も太くて長い末梢神経です。そのため、症状が広範囲におよぶのが特徴のひとつで、腰から股間・臀部・下肢から足先にまでの一部あるいは複合的に何かしらの異常をきたします。

 

 画像検査などにより、症状と疾患部位が特定されれば医師から病名を告げられる場合があり、このことを確定診断といいます。それでは、どのような病名がつくかというと「腰椎椎間板ヘルニア」「腰椎脊柱管狭窄症」「脊椎分離すべり症状」などが知られています。

 

 ただし、医師が断定しづらいと判断すれば「坐骨神経痛かもしれませんね」といった表現になるでしょう。

 

 鍼灸治療において、腰痛を主訴にする患者さんの問診で留意しなければならないことの一つに、臀部から下肢にかけての違和感です。坐骨神経痛の場合は「腰部の痛みは大したことない」「腰部よりも臀部から下肢に症状がでる」と言い切る医師もいるようですが、個人差があるので、医師とはいえ断言するのはいかがなものかと疑問に感じます。

 

 坐骨神経の圧迫や絞扼などが原因と考えられる症状といっても、さらにどの部分がダメージを受けているかによって異なります。

 

(神経根に原因が考えらえる場合)

・片側/腰の重ダルさや痛み/臀部から下肢の後ろ側にシビレや痛み/間欠性跛行・・・など

 

(馬尾神経に原因が考えらえる場合)

・両側/臀部から下肢の後ろ側にかけてのシビレや冷熱感や麻痺/排尿・排便障害/ED/自転車に乗った時にサドルがあたる部分に違和感/会陰部の熱感/脊柱管狭窄症では間欠性跛行/足底のシビレ感・・・など。症状があちらこちらで変則的に現れる事もある。

 

(混合性神経根と馬尾神経の症状が生じている場合)

神経根と馬尾神経の症状が複合的に現れます。

 

 いずれの症状も段階的かつ頻度が徐々に高まることが多い傾向にあります。また、保存治療で自然に改善されるものもあれば、外科的手術が賢明という場合もあるようなので、ネットや本の情報だけで判断せずに医師の診察を受けるべきでしょう。

 

 鍼灸治療も痛み緩和の効果が期待できるとされている代表のひとつです。鍼灸治療は神経性の痛みなどにも効果的であることは意外に知られていません。個人差はありますが「劇的に疼痛が緩和された」と驚かれる人も珍しくありません。

 

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