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生島ヒロシさん、”マッサージ”で骨折!?

 フリーアナウンサーの生島ヒロシさんが「”マッサージ”を受けて肋骨を骨折した」と複数のメディアが報じました。

 

 整体マッサージで受けた施術が原因とのことですが、筆者が目にしたネット記事にかぎっては、施術所の種別や術式などの詳細は記されていませんでした。

 

 およそどの報道を見ても、ニュース性や社会影響度が低い話題と判断されたためなのでしょうか、あまり深堀りしていない印象を受けました。

 

 受けた施術を”マッサージ”と断定されるのであれば、原則的には「マッサージ師」の資格を有している者による施術となるはずです。「だから何?」と言われてしまうと返す言葉に少々困りますが、マッサージ師の筆者としてはあまりいい気分をしないだけです。

 

  別の報道では”整体マッサージ”を受けたと記されていました。この表記でしたら問題はないでしょう。なぜなら、マッサージの前に”整体”がついているためです。不思議ですね。

 

 ようは”マッサージ”と単独で表記ができるのは「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格を有している者と医師だけなのです。何か、よく分からないですね。

 

 話しが脱線しましたが、国家資格を持つ人の施術だったら骨折させることがなかったかというと、そういう訳でもありません。無責任に聞こえてしまうでしょうが、誤解を恐れずに記述しますと施術者と患者(またはお客さん)の双方において、誰にでも施術を行ううえで生じうる、完全に回避できないリスクのひとつといえます。

 

 特に骨粗鬆症の人、高齢者、体がぶつかりあうスポーツや格闘技をしている方は施術を受ける側自身も気をつけないといけません。そもそも、骨折しやすい状況でたまたま”マッサージ”がきっかけになってしまうと、施術者や治療院側にとっても残念です。

 

 うつぶせの状態で、背中や腰を圧迫すると肋骨を痛めやすいのはよく知られています。また骨粗鬆症では脊椎圧迫骨折を生じさせやすいことが広くしられているだけに、骨粗鬆症の人の場合は脊椎際に圧をかけてしまう結果、やはり肋骨を痛めるというケースもあります。

 

 生島さんの件を報じるメディアによると、生島さんが医師から「骨密度を調べた方がいい」といったアドバイスを受けたとのことですがまさにそうです。自分の体の状態をご自身が最低限把握しておくことは大切です。

 

 さまないと、せっかく問診票を用意し、カウンセリングを行ってもリスクを見い出しづらくなり、思わぬ事故になりかねないからです。

 

 最近は国際問題、衆院選、国内の治安を脅かす事件事故、闇営業問題など社会影響度が高いニュース多いので、生島さんは残念かもしれませんが話題性は低い印象です。

 

 中途半端な取材、状況調査、自己申告だけで「マッサージによる健康被害」なる話題は、筆者ら同業者にとって喜ばしくないので、その程度の話題性でよかった気がします。

 

 そして、どうせ報道するならばどこの店舗でどのような姿勢でどのような施術を行ったのか。さらに、接骨院による確定診断の信憑性や対処など、しっかり取材して報じていただきたいと感じました。

 

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