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ツボの紹介・・・肩こり

 鍼灸治療を受ける患者さんで腰痛に並んで多い愁訴が肩こりではないでしょうか。

 

 また、あまり自覚がなかったり、首をまわすなどである程度、自分でこりをほぐす事ができる部位でもあるのが特徴と言えます。

 

 肩こりも腰痛と同じく、こりを招く大本であったり原因がさまざまです。腰痛よりも軽視されがちなのは、肩関節(肩甲胸郭関節、肩甲上腕関節など)が原因ならば日常動作に影響が出るため、医療機関に相談しようという意識がはたらきますが、原因が別にあるとあまり日常動作に支障をきたさない傾向にあるからではないかと考えている。

 

 いわゆる眼精疲労から生じる肩こりについてですが、筆者の場合には後頭部直下(後頸部)の皮膚表面からずうっと深部にある後頭下筋群(大・小後頭直筋、上・下頭斜筋)に原因があると考えて、天柱(てんちゅう)と風池(ふうち)を推奨しています。

 

 これまでの臨床経験上、眼の疲れはもちろんですが、問診を進めるうちに「眼精疲労を招く姿勢」に根本原因を見いだすことが多いです。

 

 天柱は頭骸骨の後頭部下縁中心線に示指または中指をグッと押し込んで、背中の方向へ押し下げてゆき、最初にひっかかる頸椎の高さ。ここが第二頸椎(C2)になります。このC2上縁から横に指を動かすと、真横に筋肉の盛り上がりがあり、それを乗り越えて落ち込んだ部分になります。

 

 風池はさらに横にスライドさせてと、別の筋肉の隆起があるのでそれを乗り越えて落ち込みます。そのまま少しだけ上に指をずらして頭骸骨の後頭部直下のくぼみ部分です。

 

 いずれものツボも、頸椎に向かってすこし痛みを感じるぐらい強めに、ゆっくり、長く押し込むのがコツです。眼精疲労が原因のひとつであることは間違いないので、照明を暗くるすなり眼を閉じるなりしてツボ刺激をするとさらに効果的です。

 

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