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美容鍼・・・肌の老化としわ

 美容鍼,美顔鍼の施術にあたり、術者は皺(しわ)やたるみが出来る原因には「どのようなものが考えられるか」の理解を深める必要があると考えています。

 

 皺やたるみは、さまざまな要因が複合的かつ複雑に絡みあって生じるものです。

 

 その中でも皮膚、皮下組織、筋肉、靭帯のかかわりは重要です。

 

 皮膚の老化を象徴するひとつがターンオーバー(皮膚の入れ替わり周期)の延長ではないでしょうか。個人差はありますが、30歳ぐらいでは40日前後のものが、50歳ぐらいになると70日以上というデータもあります。

 

 皮下組織の老化(概ね皮下組織の容積減少や筋力低下など)は皺というよりもたるみに現れやすいと考えられています。

 

 表情筋の柔軟性が衰えることで生じる皺には、前頭筋の収縮による額部の横皺(よこじわ)、皺眉筋の収縮で眉間の縦皺、眼輪筋の収縮による目尻にできる皺(通称「カラスの足跡」)が一例です。

 

 頭部、顔面部、頚部に分布する筋膜は、表情筋をつなぎ覆っているシートのような役割を担っています。

 

 顔面部の皮膚と深部組織をつなぐのは「支持靭帯」とも呼ばれるものです。

 

 顔面や頭部の骨膜と真皮をつないだり、筋膜どうしを癒着させる役割りをしています。皮膚がゆるみ、脂肪などが垂れ下がっても、ある程度で深部組織につながっている支持靭帯が皮膚を引っ張るため、それ以上は垂れ下がりません。

 

 皺やたるみは、加齢や紫外線などの外的ストレスにより、エラスチンの変性やコラーゲンの減少ほか、皮膚を構成するさまざまな物質や成分の変化による柔軟性低下などが引き起こすことも原因と考えられています。

 

 特に乾燥や紫外線を多く浴びる環境は肌へのダメージも大きいため、日頃のスキンケアは大切です。そして、美容鍼、美顔鍼は年齢を重ねてこそ、効果が期待できるメンテナンス法のひとつではないかと筆者は考えています。

 

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*リライト:2020年2月7日